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ノーベンバーレイン{立読みサイト}
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「あなたは遊ばないの?」
「多少はやりますよ。スロットとかコンピュータのポーカーとかは。でも僕はまだ、二十歳なんですよ。来月には二十一になるけど」
アメリカでは、ギャンブルは二十一歳からじゃないとしてはいけないことになっている。田部はすでに二十一歳なので、おおっぴらにギャンブルができる。
「あなたの友達、勝ったみたいよ」
彼女がまた少し顔を上げて言った。僕は振り向き、田部を見た。田部は満面の笑みを浮かべている。
「なんで二十歳なのにラスベガスに来たの? 警備員の目を盗めばなんとか遊べるけど、やたら彼らは年齢を訊いてこない? 日本人は若く見られがちだし」
「そうですね。それに僕は童顔だから余計に若く見られるんですよ。さっきもスロットをしていたら警備員にパスポートを見せろって言われて……」
「追い出されて、ここへ来たのね」
その通りです、と僕はうなずいた。
「アメリカ自体には昨日着いたばかりなんですよ。飛行機でロサンゼルスに。で、夜、バスに揺られてここへ来ました。田部が……あの友達だけど、あいつが飛行機に十時間も乗ってようやく着いた僕に向かって、すぐにラスベガスに行こうって言い出して聞かなくて……。まあ、僕自身もラスベガスには来たいとは思っていたんだけど。とにかく、そんな感じで結局、僕はさらに十時間もバスに揺られることになったんですよ」
彼女は僕の話を聞いてにっこりと笑った。完璧な笑い顔だった。サングラスのせいで眼は見えないけれど、多分すごく綺麗な人なんだろうな、と僕は思った。
「じゃあ、あまり寝てなくて、疲れているのね」
彼女が言った。
「いえ、今日は昼まで寝ていたから、今はそれほど疲れてはいないんです」
そう、と彼女が答えるのを見ながら、
「あの……こっちに住んでいる日本の方ですか?」
僕は疑問に思っていることを訊いた。
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