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アパートメントオラクル
<329>

一〇三号室は短期宿泊者用なので、二階にいる人たちのように気心の知れた仲ではない。現在、そこに人が泊まっているのかどうかさえも来利須は知らなかった。
来利須は壁かけ時計を見た。十二時を過ぎている。普通の人なら寝ていてもいい時間だ。今から一〇三号室に行くのもどうかと思えたが、奇妙な謎を解きたい衝動に来利須は勝てなかった。
実際には既に今夜は課題を制作する気はなかった。本当に切羽詰ったときには九作に絵の具を貸してもらえばいい。
だから、一〇三号室に絵の具を見つけに行くという感じではなかった。




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