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アパートメントオラクル
<309>

酔いと、非常識な状況が続いたために、木亭の頭はあまり働かなくなってはいたが、それでもバーの壁に出入口の扉が現われているのを見過ごしはしなかった。
どうやら帰れるようだ、と木亭は思った。
細身の紳士が木亭に何か飲むかと聞いてきた。
木亭はそれを断ると立ち上がりその扉のほうへと向かった。
ホステス役の彼女が近づいてきた。
帰るのかと聞いてくる。
木亭はうなずき、ズボンから擦り切れた財布を取り出し勘定を聞いた。



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