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アパートメントオラクル
<199>
からっとした乾いた風が庭先から入り込んできてAの体を撫でていった。外では少し季節の早いセミが鳴いていたが、Aには今はラジオの音しか聞こえなかった。
Aの目から涙がこぼれ、一筋の線を描いて畳に落ちた。
Aの夫は意識を取り戻したのだ。
それから三日に渡ってAはラジオを聞き続けた。
ラジオは収容所でのAの夫の回復を伝えつづけていた。
やがて、戦争が終わり、奇跡的にAの夫は帰国してきた。
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