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アパートメントオラクル
<176>
「あのう、私、今そんなに持ち合わせがないんです……」
木亭は小さな声で言った。恰幅のいい紳士はそんな木亭の痩せた肩に手を置くと
「心配なさるな新しい人、ここはお金のいらないバーなんだよ」と言った。
木亭の左に座るもう一人の細身の紳士も木亭に顔を近づけると
「ここは、隠された世界の物語を話し合うサロンなんだ」と言った。
木亭には意味がわからなかった。隠された世界の物語とはなんだろう。
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