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アパートメントオラクル
<131>
来利須は双眼鏡をとった。肉眼でそこに立ったまま白い彫刻を見た。そしてまた双眼鏡を目にあてた。
確かに見た、と来利須は思った。だが、今は見えない。だけどあれは錯覚ではない、と来利須は思った。
双眼鏡を通して見えたものに対する最初に襲ってきた感覚は恐怖に近いものだった。目が合ったと思った。来利須は双眼鏡をしているので、相手は目が合ったとは思っていないのかもしれない。だが、双眼鏡を通して来利須はしっかりと見ていた。
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