| アパートメントオラクル <129> オーナーの米利さんは何故こんな部屋にしようと考えたのかしら、と来利須は思った。オラクルははっきり言って普通のアパートメントでもホテルでもなかった。来利須にとってはそれが良かったのだが、なんとなく引っかかる部分もあった。 だが、多分それは自分が百パーセントの日本人で、どうやら日本人以外の血が混ざったこの建物のオーナー一族とはもともとの価値観が違うからだろうと思っていた。日本ではどうしても画一的な物を作りがちになる。みんなと一緒だとなんとなく安心するという感覚は、二〇〇一年になってもまだ根強く残っている。 |