携帯恋愛小説
『ノーベンバーレイン』
窪璃音/著
第七章
[G010]
そしてある雑貨屋に入った。
ピンク色の蛍光灯が入り口で怪しく光るその店は、世界中のくだらない、友達の誕生日プレゼントぐらいにしか使えそうにないものばかりをたくさんそろえていた。
それを着て道を歩いたら猥褻物陳列罪になりそうなドレスとか、ドクロマークのネクタイピンとか、ハート形の手錠と鞭のセットとか、アメリカの男性アイドルグループの合成ヌード写真のステッカーとか……だ。
瞳はピンク色のバニーガールの耳をつけてポーズをとっていた。
渡海はそれをはやしたてていた。
僕は小型のピンボールのゲーム機のスイッチを入れてみた。
ゲーム機はけたたましい音を出した。
ゲーム機の大きさとは対照的に、音量は大きく、耳が痛くなるものであった。
僕はすぐにスイッチを切った。
渡海はスターウォーズのライトサーベルを、瞳はプラスチック製の三銃士が持っているような細い剣を持って互いを牽制していた。
店には太った魔女みたいな店員がいるだけだった。
僕はラックに所狭しと並べられたTシャツを手に取った。
いくつかは昼間着て近所を歩くとあまりいい顔をされないような言葉やマークがプリントされていた。
他にはアメリカのコミックのキャラクターやミュージシャン、ロックバンドのTシャツがあった。
いいものがあったら買おうかと思ったのだがなかった。
それに大体が輸入物なので僕にはサイズが大きいのだ。
結局、僕はすぐに店を出た。
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