携帯恋愛小説
『ノーベンバーレイン』
窪璃音/著
第一章
[A023]
*
ひどいすれ違いは、時として僕を襲うし、現実としてそれは少しずつ僕の中に沈殿していく。
だけど、不思議なことに、その沈殿していったものは決して腐敗していたり、悪臭を出したりはしない。
最初の頃こそ、ひどいなこれは、と思うのだが、しばらくするとそれは綺麗な花を咲かせるための肥料のようなものに変わっている。
だからといって、全てのジグソーパズルがきっちりとあるべきところに収まるわけではない。
変わらないものもあるし、それ故に変えることができないものもある。
変わっていってしまうが故に変えられないものもある。
だけど、何故だろう。
それら全てに僕は脆弱な部分は感じられないのだ。
……だからかもしれない。
だからこそ、僕はいろいろなことを考えてしまうのかもしれない。
*
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