携帯恋愛小説
『ノーベンバーレイン』
窪璃音/著
第一章


[A004]


僕は頭の中で、あといくら所持金が残っているか計算してみた。

多分、八〇〇ドルを切るか切らないかだと思った。

飛行機の出発までは三日、無駄遣いさえしなければ、まだこの街にいることは十分可能だった。

僕をこの街につなぎ止めておくために必要な要素は、少しずつ減ってはいたけれど、いまだ僕の手元にあった。



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