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<誤解だよ>
今までに二回変質者(もどき)に間違えられたことがある。 一回目は電車の中で、椅子に座っていたらもっとあっちに行ってくれと言われた。 だが、車内はわりと混んでいて、そんなこと言われても……と思った。 OLっぽい人だった。彼女は僕の隣に座っていた。僕と彼女の間には金属の手すりがあった為、彼女には全く触れていない。 だから、座席がきついからという理由で言ったわけでないみたい。 その時は、某車会社のCMを作っていたときで、疲れで目がどろーんとしていたのが理由だろうか? などと考える。 二回目はチェーン店型のカフェで僕の前に背中をこっちに向けて座っていた女性が立ち上がり、僕のところに来て「人のお尻ばっかり見ているんじゃねーよ、変態!」と言ってきた。 最初は僕以外の誰かに言っているのかと思ったが、どうやら僕に言っていたらしい。 そして、彼女は店を出て行った。 その時は長編ミステリーのプロットを考えようとしていた為、ノートに必死に色々なことを書いていた。 どうも、その挙動がおかしかったのではないかと思う。この店の机がまた建て付け悪く書き物をするとがたがた揺れる。 それで机が彼女の椅子の背もたれにあたっていたのかもしれないと今は思う。(背もたれがあるし、テーブルとの関係もありこの人のお尻は僕が座っていた場所からは見たくても見れん) それにしてもキレなくてもいいだろう、とは思うがもしかしたら僕の知らない何かがあるのかもしれない。今となってはそれがなんであるのかは謎である。 確かに僕は考え事をしていると挙動が少しおかしなところがあるが、それは頭の中でちょっと複雑なことをしているからだと思っていただければ幸い。それで噛み付いたり、シマウマのシマが雨で流されちゃった! と突然立ち上がり叫んだりはしない。 ところで、カフェで怒鳴られたとき、小説のために鞄の中に検視官の本や人体解剖の本や世界の異常犯罪の本が入っていた。 警察を呼ばれたときには説明が面倒だなと思ったことを憶えている。
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